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Workshop and Clinicレポート2018

2019.2.4 ニュース

2013年の来日から早5年。待望の「Workshop and Clinic2018」がついに実現! 今年は国立音楽院、早稲田ナレオ、洗足学園大学、東京スクール・オブ・ミューシックと4校を訪れました。それでは早速レポートをお送りします。

【国立音楽院 11月23日(金)】
お天気に恵まれた初日の国立音楽院は、今回初めて訪れる学校。たくさんのスタッフに歓迎されチャックも上機嫌。実は2015年に国立音楽院を訪問することになっていたのですが、本人の体調不良のためキャンセルに。今回はそのリベンジとして企画段階から多いに盛り上がる内容となりました。

◎最初の授業は生徒さんを始め、大勢の方が参加したスペシャルセミナー。本校の生徒さんが作成したチャックの紹介ビデオが流れると、これにチャックが大感激!「あとでこのビデオを送って欲しい」と言うほどの作品に仕上がっていました。授業内容は、アレサ・フランクリン、ロバータ・フラック、ダニー・ハサウェイ、マリーナ・ショウ、スティーリー・ダンなど、チャックがこれまでに演奏した曲の解説と、彼が携わった教則本「リズムインテンシブ」を用いた授業。みなさん真剣に聞き入っており、貴重なお話を聞く事ができました。

◎2時間目の授業は5人の生徒さんがマービン・ゲイの「What’s going on」を弾き、チャックからコメントを貰うと言う授業。この学校の講師陣に「セカイイチ」というバンドの先生がおられ、ベース以外の楽器は彼らが担当。録音機材が揃っている本校のスタジオで一緒にプレイするという、生徒さんにとって夢のようなイベントでした!どの生徒さんも緊張の連続。そんな中、全てのプレイヤーに笑顔で優しくアドバイスをしているチャックさんの対応はとても素晴しく、最後はみなさんとても嬉しそうな笑顔になっていました。

◎3時間目はいよいよチャックを囲んでのミニライブ。共演は2時間目の授業で一緒だった「セカイイチ」とゲストに我那覇さんを迎え、セミナーで紹介された課題曲を含む7曲を披露。なかでもチャック・オリジナルの曲で、チャックが立ち上がってプレイすると来ていたお客さんも大喜び!セカイイチのオリジナル曲では、あまりチャックが弾かないパターンが多く苦戦するのではと心配していましたが、前日にホテルで特訓をしたらしく見事なプレイを披露!セカイイチのファンの方も多いに盛り上がっていました。ライブ終了後はCDやTシャツの販売とサイン会が行なわれファンのみなさんが長蛇の列に。最後の1人まで丁寧にサインをしているチャックの姿がとても印象的でした。

挨拶をするチャック・レイニー

チャック・レイニーとセカイイチの共演!

国立音楽院の先生や生徒さんと記念撮影

 

【ナレオ@早稲田 11月24日(土)】
翌日24日の夕方からは早稲田のr&Bサークル、ナレオのワークショップ。会場は早稲田にあるライブハウス、RiNen(リネン)。早稲田の学生さんが主体ですが、他校の生徒さんも参加されていました。

◎ここでは、ライブハウスということもありバンド形式でのワークショップが行なわれ、ドラムとベースの組み合わせ、またベーシスト個人へのアドバイスと豊富なバリエーションでのワークショップとなりました。1部と2部にわかれてのイベントはMCの挨拶から始まり、すぐにドラムとベースのアンサンブルと続いて行きます。ここでチャックはドラマーとベーシストの重要性についてレクチャーしており、生徒さんにわかりやすく説明されていました。彼らにとって、今後とても役に立つ貴重なお話だったと思います。次のベーシストへのレッスンにも一人一人の個性を重要視したアドバイスを授けており、なんと自分の練習方法も伝授!レクチャーを受けたあと早速チャック流で練習する生徒さんも見受けられました。

◎休憩のあとの2部は、最初に生徒さんのバンド演奏にチャックがコメントをする授業。ここでの課題曲にマリーナ・ショウのStreet Walking Womanが演奏され、チャックは大喜び。見事に演奏した生徒さんに賛辞の言葉を投げかけていました。チャックは、バンド演奏でのボーカリストのあり方の重要さについて触れ、楽器をプレイする人はボーカリストの歌をよく聞いて演奏して欲しいと述べると、生徒さんも深くうなずいていました。バンド演奏が終了すると、いよいよチャックと学生さんとのセッションが始まります。ステージにチャックが登場すると会場のボルテージは一気に盛り上がり、どんな演奏をするのかと期待で会場はざわつき始めます。演奏する曲は、これまでにチャックが演奏して来た曲で、マリーナ・ショウのFeel Like Makin’ Love、ロバータ・フラックとダニー・ハサウェイのYou’ve got a friend、スティービー・ワンダーのKnocks Me Off My Feetの3曲が選ばれ、生徒さんとの演奏を楽しんでいました。演奏が終了したあとには質問コーナーが設けられ、生徒さんからビックリする質問も飛び出しチャックも苦笑い。最後に恒例のサイン会が行なわれ、無事2日目が終了しました。

熱心にアドバイスするチャック・レイニー

質問コーナーを受けているチャック・レイニー

今日参加された生徒さんと記念撮影

 

【洗足学園大学 11月25日(日)】
3日目は、川崎市溝ノ口にある洗足学園でのワークショップ。今回で3回目の来訪となる本校は、広大な敷地の奥に「ビックマウス」と呼ばれる立派なホールがあり、今回のワークショップもそこでおこなわれました。チャックが到着すると本校の先生や事務の方たちと、一人一人に挨拶と握手をするチャック。彼が愛される所以は、こんなところにも垣間見ることができます。

◎軽い昼食をとったあと、チャックが参加した代表曲についてのトークショーが始まり、アレサ・フランクリン、マリーナ・ショウ、マービン・ゲイの曲が選ばれ、レコーディング秘話などを含め当時の様子を聞く事ができました。またここでもリズムインテンシブより、音楽ビシネスの話になり、メモをとる生徒さんも多くみられました。この後、トークショーで紹介された3曲を生徒さんが演奏するのですが、チャックは彼らの演奏能力の高さに驚いたようです。なかでもギタリストに大絶賛!お気に召したようです。このセッションには4リズム(ドラム、ベース、ギター、キーボード)の他、パーカッションとコーラス2名が一緒に参加されており、とても豪華な演奏となりました。

◎休憩を挟んで楽屋に戻った時「この学校は設備に恵まれており、生徒が音楽をする環境に優れている」と一言。また、今日のステージを取り仕切るスタッフ、照明、音響など、ライブに携わるのは全てこの学校の生徒さん。その事をチャックに話すと、「とても良いことだね。そうしてみんな1つの事を共有できることが素晴らしい!いいシステムだ」とおっしゃっていました。休憩のあと、ステージに向かうと大きな拍手で迎えられ、客席にいる生徒さんは、どんな演奏になるのかとワクワク!曲が始まると、自然に身体が動き出す生徒さんもいました。太くてやさしい音色が響き、生徒さんの目はチャックに釘付け!3曲の演奏が終わるとため息と歓声の後に大きな拍手が沸き起りました。みなさんとても喜んでいました。最後にサイン会が行なわれ本日のワークショップはこれで終了。上機嫌で会場を後にしたチャックは、この日の夕食に大好きな日本食を楽しんだとのことです。

冒頭の挨拶

生徒さんとの演奏を楽しむチャック・レイニー

生徒さんとの記念撮影

 

【東京スクール・オブ・ミュージック@渋谷校 11月27日(火)】
中一日をおいた27日、この日も快晴!お天気に恵まれた最終日は、渋谷にある東京スクール・オブ・ミュージックにお邪魔しました。到着早々、ホテルの食事が美味しかったと嬉しそうに話し話すチャック。元気な姿を見せてくれました。

◎東京スクール・オブ・ミュージックには渋谷校と葛西校があり、今回のワークショップは合同で行なわれました。授業は2コマにわけられており最初の講義はこれまでの学校と同様にチャックが演奏した曲についてのトークショーが行なわれ、アレサ・フランクリン、マリーナ・ショウ、マービン・ゲイの3人が選ばれました。本校ではゴスペルバンドやモータウンサウンドについての授業が行なわれており、今回の話は正にうってつけの人選。アレサ・フランクリンの話しでは、幼少期にゴスペルを聞いていた頃からアレサやニーナ・シモンズにあった時の話など、他では聞けないような逸話を聞く事もでき、またマリーナ・ショウでは、ライブのステージング(進行方法)の素晴らしさを語っていただき、マービン・ゲイではドラムのジェームス・ギャドソンとのコンビネーションの話など、興味深い内容ばかり!他にもリズムインテンシブの話の中で、職業として音楽を選びビジネスとして携わる時の姿勢や考え方に生徒さんも深くうなずいていました。

◎休憩を少し入れたあとは、課題曲を生徒さんが演奏し、チャックからコメントをいただきます。選ばれた曲は You’ve Got A FriendとFeel Like Maki’n Love。どちらもチャック縁の曲です。プレイに対するアドバイス、一緒にやっている演奏者を気遣う気持ち、練習方法など、多岐にわたってのアドバイスに生徒さんも納得していたようです。この後の質問コーナーでは、かなり専門的な質問も寄せられていましたが、丁寧に答えているチャックにみなさん大変喜んでいました。そしてサイン会も最後の1人まで丁寧にサインをされていました。

アレサ・フランクリンについて講義をするチャック・レイニー

全員での記念撮影

 

全ての学校での講義が終わった後、今回のワークショップの感想を聞く事ができました。チャックは「非常に楽しかった。来る度に発見があり、自分もとても良い勉強になる。本当は3~4日かけたキャンプをして共に生活をすると、個性を引き出すことができると思う。もし彼らがその事を望んでいるのなら、アメリカまでくると良い。誰でもキャンプには参加できるからね。また日本には是非来たい。たくさんの学生にあってコミュニケーションできたら、それはとても素晴らしいことだよ」 チャックの教育に対する考え方や姿勢にはいつも感服させられます。日本に再来日する事を約束して、この4日間の音楽学校でのワークショップは全て終了しました。


04 2月 2019


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